手水鉢さんのカクシゴト

@chouzubachiさんが思ったことやライフハックを書くよ

歌と踊りと情報弱者~情報弱者向けサービスの見分け方

ライブで歌う歌手

以下私の独断と偏見がたっぷり含まれています。

紅白を見なくなった父

親戚一同揃って大晦日を過ごすことになりました。
大晦日といえば紅白歌合戦
なはずですが、なんと、私の父親はとうとう紅白歌合戦をメイン視聴から外し、別番組を見ながら時折紅白を見るというスタイルに変えていました。
どうしてかと聞くと、
「歌は何言ってるかわからないのは昔もあったけど、今年はひどい。それに踊りやパフォーマンスばかりでしょうもない」
のだそうです。
ちなみに私も親戚の小さい子と遊んでいて、西野カナ石川さゆりPerfume小林幸子だけしかちゃんと見ていません。

 

シニアの紅白離れ

若者の紅白離れというのはよく聞いていましたが、高齢者の父が紅白から離れるとは思いませんでした。
2015年の紅白歌合戦の視聴率はとうとう40%を下回る結果となりましたから、老人の紅白離れも進んでいると考えたほうがいいかもしれません。

news.mynavi.jp

紅白はまじめにじっと見るには辛い

紅白を見続けてきた父がとうとう紅白から目を離すようになってしまったのには、紅白はまじめに見るには耐え難いものになってきているからではないでしょうか。
父はやたら几帳面でまじめな人で、音楽を愛して真剣に聞く人です。
その人が、紅白を見ないのですから、そう考えざるをえません。

副音声やネットの反応も加味しながら見ると面白かったらしいですが、それは「まじめにじっと見られない」ことの裏返しのようにも思えます。

まじめにじっと見られない理由は、おそらく「意味不明な歌詞と変な踊り」ばかりになってしまったから。これは若い人向けの曲に対する父の言でもあります。

意味不明の歌と意味不明の踊り

どうして紅白は、いいえ、若い人向けの歌は「意味不明な歌詞の歌と変な踊りばかりになってしまっただろう」と考えているとき、ふと変わった考えが頭に浮かびました。
もしかして、若い人向けの曲というのは「疲れた人が頭を空っぽにして娯楽を消費している」あるいは「あたま空っぽの人向け」なのではないか、という考えです。

シニア層は馬鹿ではない。そして疲れてもいない

もちろんシニア層にも残念な人がいますが、その割合は他の年齢層と変わらないでしょう。そしてシニア層はネットなどには疎いですが、決して馬鹿ではありません。したがって「頭空っぽの人向け」の曲は受け付けないでしょう。また、旅行に繰り出す様子がよく見られるように、シニア層は元気です。頭を空っぽにして音楽を消費する必要はあまりありません。
ですから、若い人向けの曲は本当に受け付けないのでしょう。

なお私は、若い人向けの曲のテンポが早くてついていけないのではないか、と父に聞きましたが、
「歌詞は聞き取れている。歌詞が意味不明か薄っぺらすぎ。それを踊りでごまかしているんだ」と言われました。

疲れた人や頭が空っぽの人の琴線にだけ触れる曲と踊りが存在する?

まともな人は相手にしないけれども、疲れた人や頭が空っぽの人の琴線にだけ触れる曲と踊りが存在する気がします。
そう思ったのは、「意味不明の歌詞と変な踊り」と聞いて武富士のCMを思い出したからです。

消費者金融最大手の武富士のCM

武富士ダンサーズというレオタード姿の女性が、英語の歌に合わせて踊り狂う。
そんなCMがありました。youtubeで検索すればあるでしょう。
消費者金融と踊りと歌。全く関連がありません。むじんくんのCMのほうが遥かに関連性がありました。
消費者金融最大手の武富士がどうしてこんなCMをしたかというと、もちろん効果があったからです。
お金を借りるとき普通は、金利を見ます。
金利が低いところがいい。そう思います。
けれども消費者金融にお金を借りる層は、金利なんてどうでもよくて、知っている消費者金融に直行するそうです。
ですから、知名度が何より重要で、ですから武富士はこんな「意味はわからないけどなんだか楽しげな」ヘンテコなCMを作ったようです。

情弱狙いのサービスを知るにはCMを見ろ

情報弱者という言葉は多義的ですが、この文章上では「情報を集めて吟味する、なんてできない人」という意味です。消費者金融に借りる人なんていうのは、典型的な情弱ですね。情報を集める余裕のないほど疲れた人や頭が空っぽの人も情弱に入るでしょう。
情報弱者が多い分野では、はっきり言って、サービスを良くするよりも、知名度を上げて大量に売るほうがビジネス的に成功しやすいです。
質の良いサービスかどうかなんて、ほとんどの消費者にはわかりませんから。こだわるだけ無駄なのです。
逆にいえば、情弱狙いが跋扈する業界で、質のいいサービスを狙おうとするなら、CMを見ればいいわけです。
つまりサービス内容と関係のない歌と踊りを見せているCMは情報弱者狙いだ、ということです。
試しに、意味なく踊っている教育関連ビジネスについて見てみると、自分の体験からもネット上の評判でもサービス内容が情弱向けだと確認できました(具体的にはかけませんけど)。
ですから、変な踊りをしているサービスは利用しない。
これだけで質の悪いサービスを避けることができる。私はそう思います。